金融安定理事会、ステーブルコイン破綻時の倒産法制が不明確と指摘
金融安定理事会(FSB)は12日、グローバル・ステーブルコイン(GSC)に関するレポートを公開しました。複数法域にまたがって利用されるステーブルコインについて、金融安定のモニタリングの観点から分析したものです。
2026年半ば時点のステーブルコイン時価総額は約3,000億ドル(約47兆円)で、前年からほぼ横ばいの状況です。用途は主に暗号資産市場での流動性供給ですが、将来的には国内外決済に使われる可能性があります。FSBは、銀行と異なりステーブルコインの発行体がトークン保有者を把握できない場合があると指摘しています。複数の発行体が債務を共同で負うマルチ発行体型では、ストレス時や破綻時に債務の帰属や保有者の法的請求権が不明確になりうるとされており、破綻時にどの国の倒産法制が適用されるのか判断しにくい場合もあるとしています。
さらに市場ストレス時には流通市場での売りが急速かつ大規模になり、償還が追いつかなければペッグが揺らぐ可能性があります。ステーブルコインの取り付けが起きれば、準備資産の投げ売りや銀行預金の引き出しを通じて、伝統的金融にも影響が波及しうるとしています。対応策として、流通市場の監視強化や国際協力、破綻時の対応計画に関する情報収集などを挙げています。