デジタル金融の信頼基盤構築、MASが3層のアーキテクチャ提示
シンガポール金融通貨庁(MAS)は、デジタル資産、デジタルマネー、金融インフラの3つの層において、信頼に基づくデジタル金融の成長に向けた取り組みを進めています。
デジタル資産の分野では、Project Guardianを通じた産業界との協働により、資産のトークン化の価値が実証されました。商用採用拡大の課題に対応するため、MASはトークン化資本市場商品に関するガイド(Guide on the Tokenisation of Capital Markets Products)を発行し、既存の証券法がトークン化商品の発行・提供・仲介にどう適用されるかを明確化しています。デジタルマネーについては、トークン化取引の決済には安全で信頼できるデジタルマネーが不可欠とし、トークン化銀行預金、規制されたステーブルコイン、中央銀行デジタル通貨(CBDC)が異なるニーズに対応できるとしています。MASはデジタルマネーを活用した決済取り決めを推進するプラットフォームであるBLOOMを通じて業界と連携しており、またシンガポールドル建て卸売CBDC(SGD wholesale CBDC)をシンガポールドル・テストネットワーク(SGD Testnet)で提供しています。同テストネットワークは2025年に稼働し、DBS、OCBC、UOBの3行間における銀行間翌日物貸出取引の決済に関する初の試験に成功しています。
インフラ面では、複数の台帳とプラットフォームが相互接続される「ネットワークのネットワーク」が今後の形態になるとの見解を示しており、相互運用性の実現が流動性の分断防止に向けて重要とされています。