国土交通DXとステーブルコイン、決済自動化の可能性
井林辰憲国土交通大臣の就任から約1カ月が経過し、自動物流道路や地域交通などデジタル化が進む国土交通分野で、円建てステーブルコインとの連携が注目されています。10月20日に国土交通省が発表した自動物流道路は、道路空間に物流専用スペースを設け、無人化・自動化された輸送手段で荷物を運ぶシステムです。ドライバー不足や物流コスト、脱炭素への対応が期待されています。
モノの移動が自動化される場合、対価の支払いもより自動化できる可能性があります。スマートコントラクトと円建てステーブルコインの組み合わせにより、輸送完了の確認と同時に料金精算や事業者間の支払いを自動処理することが考えられます。JPYC株式会社の日本円ステーブルコイン「JPYC」は2026年9月18日時点で累計発行額100億円を突破しており、10月9日には実店舗などでの利用拡大を背景として、公正取引委員会への情報提供とJPYC決済に対する割引などの優遇施策に関する同社の考え方が公表されました。
国土交通分野には道路料金、輸送費、港湾利用料など多くの精算業務が存在します。情報のデジタル化だけでなく、データと決済が連動することで、物流や交通のサービス設計が大きく変わる可能性があります。現在のETCの仕組みを生かしながら、事業者間の精算部分に新しい決済手段を取り入れることも、筆者が提案する方向性の一つです。